第3相FLAURA試験のデータに基づき承認
アストラゼネカ株式会社は、11月30日、EGFR変異陽性非小細胞肺がんを適応とする「タグリッソ」の販売承認申請を、欧州医薬品庁(EMA)が受理したと発表した。
この発表は、アストラゼネカ英国本社が11月28日に発信したプレスリリースを翻訳したもの。この承認は、現在の標準治療であるEGFRチロシンキナーゼ阻害剤と「タグリッソ」を比較した第3相FLAURA試験のデータに基づいている。
第3世代の不可逆的EGFR阻害剤
非小細胞肺がん患者のうち、EGFR変異陽性の患者は欧米で10%から15%、アジアでは30%から40%を占める。同疾患では、既存のEGFR-TKIによる治療が非常に高い感受性を示す。しかし、腫瘍はほとんどの場合で薬剤耐性を生じ、その結果として病勢が進行するという課題があった。
「タグリッソ」 は、第3世代の不可逆的EGFR阻害剤。EGFR感受性変異およびEGFR T790M耐性変異の両方を阻害するように設計されている。また、中枢神経系 (CNS) 転移に対する臨床活性も有する。同剤は、EGFR T790M変異陽性進行NSCLCの治療薬として、米国・EU・日本・中国を含む50カ国以上で、承認されている。
患者の無増悪生存期間を有意に改善
FLAURA試験では、局所進行あるいは転移性EGFR変異陽性NSCLC患者を対象として、「タグリッソ」の有効性および安全性が評価された。この試験で「タグリッソ」は、患者の無増悪生存期間を有意に改善している。
アストラゼネカは今後も、サイエンスの限界に挑戦し続けることで、肺がんの全てのステージおよび全ての治療ラインにおいて患者の延命に寄与するとしている。
(画像はアストラゼネカの公式ホームページより)

タグリッソ、欧州医薬品庁がEGFR変異陽性非小細胞肺がんにおける1次治療薬の薬事申請を受理 - アストラゼネカ株式会社
https://www.astrazeneca.co.jp/