古典的ホジキンリンパ腫に対する有効性が示された
MSD株式会社は、11月30日、ヒト化抗ヒトPD-1モノクローナル抗体(抗PD-1抗体)「キイトルーダ」について、国内製造販売承認事項一部変更の承認を取得したと発表した。
この一部変更承認は、再発または難治性の古典的ホジキンリンパ腫を効能・効果として追加するもの。「キイトルーダ」は、国際共同第2相臨床試験(KEYNOTE-087試験)において同疾患に対する有効性および安全性が示されている。
悪性リンパ腫のひとつ、ホジキンリンパ腫
ホジキンリンパ腫は、血液がんの中でもリンパ組織のがんである悪性リンパ腫のひとつ。治療としては化学療法や放射線療法が行われ、再発または治療抵抗性が認められた場合は、救援化学療法や自家造血幹細胞移植が行われる場合もある。しかしこれまでは、既存治療で治癒しない場合の選択肢が限られていた。
キイトルーダは、T細胞に主に発現する受容体であるPD-1と、腫瘍細胞に発現するリガンド4PD-L1およびPD-L2の相互作用を阻害する抗PD-1抗体。PD-1に結合し、この受容体とリガンドとの結合を阻害することによって、腫瘍細胞のPD-1経路を介する抗腫瘍免疫応答の阻害を解除する作用を持つ。
がん治療の新たな選択肢のひとつとなる
日本国内において「キイトルーダ」は、根治切除不能な悪性黒色腫およびPD-L1陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がんの効能・効果で、承認を取得。2017年2月15日に発売が開始されていた。今回の効能・効果の追加により同剤は、ホジキンリンパ腫の治療選択肢拡大にも貢献することとなる。
MSDは今後も、「キイトルーダ」が日本におけるがん治療の新たな選択肢のひとつとなり、患者と医療従事者に貢献できるよう努めるとしている。
(画像はMSDの公式ホームページより)

「キイトルーダ」古典的ホジキンリンパ腫に対する効能・効果について一部変更承認を取得 - MSD株式会社
http://www.msd.co.jp/