プラセボに対する統計学的な有意差を示した
マルホ株式会社と旭化成ファーマ株式会社は、11月30日、抗ヘルペスウイルス剤「ファムシクロビル」について、再発型単純疱疹に対する第3相臨床試験の結果を発表した。
同試験において「ファムシクロビル」は、主要評価項目である「単純疱疹のすべての病変部位が治癒するまでの時間」について、プラセボに対する統計学的な有意差を示したという。
重症化することもある単純疱疹
単純疱疹は、単純ヘルペスウイルスの皮膚や粘膜への感染、あるいは神経節に潜伏感染していた単純ヘルペスウイルスの再活性化によって、発症する疾患。ウイルス感染後に症状の再発を繰り返すことが特徴であり、病変部位や臨床症状の違いによって口唇ヘルペス・顔面ヘルペス・性器ヘルペス・カポジ水痘様発疹症などの病型に分類される。症状が顕性化した場合には全身症状が認められ、重症化することもある。
「ファムシクロビル」は、ノバルティス ファーマ社が世界約50カ国において医薬品販売承認を取得している抗ヘルペスウイルス剤。日本においては、旭化成ファーマが帯状疱疹の適応症で製造販売承認を取得し、マルホが2008年7月より「ファムビル錠 250㎎」の製品名で販売している。2013年2月には、「単純疱疹」の効能・効果の承認を取得していた。
一部変更承認申請を2018年に行う予定
今回結果が発表された第3相臨床試験は、再発型単純疱疹(再発型口唇ヘルペスおよび再発型性器ヘルペス)の患者を対象として実施されたもの。再発早期に「ファムシクロビル」を投与した際の有効性および安全性が検討された。
同試験の結果に基づき旭化成ファーマは、再発型単純疱疹に関する用法・用量を追加する同剤の一部変更承認申請を、2018年に行う予定だという。
(画像は旭化成ファーマの公式ホームページより)

再発型単純疱疹に対するファムシクロビルの第3相臨床試験結果のお知らせ - 旭化成ファーマ株式会社
http://www.asahi-kasei.co.jp/