スイス・ロシュ社が11月17日に発表
中外製薬株式会社は、11月21日、未治療の進行期濾胞性リンパ腫患者に対する「Gazyva」の投与を、米国食品医薬品局(FDA)が承認したと発表した。
この発表は、スイス・ロシュ社が11月17日に発表したプレスリリースの一部を翻訳したもの。中外製薬とロシュ社は、戦略的アライアンスを締結している。
GALLIUM試験の成績に基づく承認
「Gazyva」は、GlycArt社が創製した糖鎖改変型タイプ2抗CD20モノクローナル抗体。B細胞上のCD20を選択的に標的とする。非ホジキンリンパ腫の治療薬として国内外の治療ガイドラインで推奨されている「リツキシマブ」と比較して、抗体依存性細胞傷害活性および直接的な細胞死の誘導能が増強されている。
同剤が今回FDAより取得したのは、未治療の進行期濾胞性リンパ腫の患者に対する新たな治療選択肢として、同剤と化学療法を併用し、治療が有効であった患者へ同剤の単独療法を継続する治療についての承認。この承認は、同剤の第3相臨床試験であるGALLIUM試験の成績に基づくものとなっている。
治癒が困難な疾患に、早期治療の選択肢を提供
GALLIUM試験では、濾胞性リンパ腫患者への一次治療において、「Gazyva」ベースの治療と「リツキシマブ」ベースの治療の比較検証が行われた。同試験において「Gazyva」ベースの治療は、「リツキシマブ」ベースの治療よりも病勢進行または死亡リスクを28%低下させている。
ロシュ社は、治癒が困難な同疾患に対し、早期治療の選択肢を提供できることを嬉しく思うとしている。
(画像は中外製薬の公式ホームページより)

FDAは未治療の進行期濾胞性リンパ腫患者へのGazyvaの投与を承認 - 中外製薬株式会社
https://www.chugai-pharm.co.jp/