スイス・ノバルティス社が10月31日に発表
ノバルティス ファーマ株式会社は、11月22日、「CTL019」の静脈注入用懸濁液について、米国食品医薬品局(FDA)に対して生物学的製剤追加承認が申請されたと発表した。
この発表は、スイス・ノバルティス社が10月31日に発表したプレスリリース翻訳したもの。「CTL019」は、FDAで初めて承認されたCAR-T細胞医療。今回の追加承認申請は、自家幹細胞移植が適さない成人の再発・難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫を適応としている。
革新的な免疫細胞医療「CTL019」
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫は、非ホジキンリンパ腫のうちで最大40%を占める、最もよく見られるタイプの疾患。患者の約50%~60%は初期治療で完全寛解を達成するが、約3分の1は初期治療後に再発する。2次治療である自家幹細胞移植に適する患者は少なく、2次治療を行わなかった場合の余命は3カ月から4カ月とされている。
「CTL019」は、単回の治療として行われる革新的な免疫細胞医療。免疫細胞の増殖および維持を増強すべく、4-1BB共刺激ドメインをキメラ抗原受容体内に使用している。ノバルティス社は2012年、ペンシルベニア大学との間で「CTL019」を含むがんの臨床開発に向けた国際的な協力契約を結んでいる。
第2相試験において持続的な奏効率を示した
今回ノバルティス社が行った「CTL019」の追加承認申請は、国際多施設共同第2相であるJULIET試験の最新解析結果に基づくもの。同試験において「CTL019」は、再発・難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫において持続的な奏効率を示している。
なおノバルティス社は今後、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫および小児急性リンパ芽球性白血病について、「CTL019」の販売承認申請を欧州医薬品庁に対して行う予定だという。
(画像はノバルティス ファーマの公式ホームページより)

CTL019、再発・難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の成人患者に対する適応を申請 - ノバルティス ファーマ株式会社
https://www.novartis.co.jp/news/media-releases/prkk20171122