アストラゼネカ英国本社が11月10日に発表
アストラゼネカ株式会社は、11月15日、生物学的製剤「ベンラリズマブ」が、コントロール不良の好酸球性重症気管支喘息治療薬としての肯定的な見解を、欧州医薬品評価委員会(CHMP)より得たと発表した。
この発表は、アストラゼネカ英国本社が11月10日に発表したプレスリリースを翻訳したもの。CHMPの見解は、アストラゼネカ英国本社およびメディミューン社が取得している
呼吸機能および喘息症状を改善
コントロール不良の重症気管支喘息は、死に至る場合もある疾患。患者は、頻回な症状増悪や呼吸機能の低下、QOLの著しい制限を余儀なくされる。全身性ステロイドの投与により、体重増加・糖尿病・骨粗鬆症・緑内障・うつといった重篤な副作用を起こすこともある。疾患による身体的負担と社会経済的負担も大きい。
「ベンラリズマブ」は、ナチュラルキラー細胞を誘導することで好酸球に直接かつ速やかに作用し、かつほぼ完全に除去するモノクローナル抗体。主要第3相試験などでは、コントロール不良の好酸球性重症喘息患者の喘息増悪頻度を大幅に減少させ、呼吸機能および喘息症状を改善する結果が示された。現在は、米国やEU、日本およびその他数カ国において承認審査が行われている。
今後、欧州委員会が審査を行う
今回CHMPは、コントロール不良の好酸球性重症喘息を有する成人患者に対する追加療法として、「ベンラリズマブ」の医薬品販売承認を勧告する肯定的な見解を出した。この見解は、喘息増悪などを評価した同剤の主要第3相臨床試験の結果に基づくもの。「ベンラリズマブ」は同試験において、年間喘息増悪率を低下させ、経口ステロイド薬の一日投与量も減量させている。
この見解は今後、欧州委員会が審査を行う。
(画像はアストラゼネカの公式ホームページより)

ベンラリズマブがCHMPからコントロール不良の重症気管支喘息治療薬としての肯定的な見解を取得 - アストラゼネカ株式会社
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