急速進行性ライソゾーム酸性リパーゼ欠損症
アレクシオンファーマ合同会社は、11月15日、「カヌマ(セベリパーゼ アルファ)」による治療を受けた乳児の急速進行性ライソゾーム酸性リパーゼ欠損症(LAL-D)患者の80%が、1歳を超えて生存したことを明らかにした。
この発表は、米アレクシオン・ファーマシューティカルズ社が11月3日に発表したプレスリリースを翻訳したもの。
1歳までの死亡率がほぼ100%の難病
LAL-Dは、遺伝性・慢性・進行性の代謝性超希少疾患。ライソゾーム内の脂質の分解において必要なライソゾーム酸性リパーゼ(LAL)が欠損または活性低下し、それにより肝臓・血管壁・小腸などの臓器に慢性的に脂質が蓄積する。
LAL-D患者は、複数の臓器に障害を生じ、早期死亡に至る場合もある。乳児期に発症したLAL-D患者の場合、死亡時月齢の中央値は3.7ヵ月であり、1歳までの死亡率は、ほぼ100%とされている。
「カヌマ」は、LALを補充することでLAL-Dの根本的な原因に対処する薬剤。現在、同疾患に対する唯一承認された治療法となっている。
最年長患者は約3年間にわたり治療を継続
今回発表されたのは、急速進行性LAL-Dの徴候や症状を呈する乳児を対象とする「カヌマ」非盲検試験の中間解析結果。同試験では、生存率および1歳を超えて生存している臨床プロファイルが評価された。
同試験においては、10名の患者全員が生後8ヵ月より前に「カヌマ」による治療を開始。結果、8名の患者が生後12ヵ月を超えて生存し、最年長の患者は約3年間にわたり同剤による治療を継続しているという。
(画像はアレクシオンファーマの公式ホームページより)

カヌマによる治療を受けた乳児LAL-D患者が1歳を超えて生存 - アレクシオンファーマ合同会社
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