独占的製造販売と非臨床試験受託を開始
株式会社トランスジェニックは、11月6日、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)モデルマウスに関する独占ライセンス契約を、東京大学大学院医学系研究科疾患生命工学センター・宮崎徹教授との間で締結したと発表した。
同契約によりトランスジェニックは、このNASHモデルマウスの独占的製造販売と、同社グループである株式会社新薬リサーチセンターを通じた非臨床試験受託サービスの提供を開始する。
NASHの病態のステージをよく反映したモデル
NASHは、過食・運動不足・肥満・糖尿病・脂質異常症などに合併した脂肪肝を背景として発症する肝炎。単に肝細胞に脂肪が蓄積するだけでなく、肝臓に炎症や線維化が惹起されやすくなり、肝硬変や肝臓がんに進行するケースもある。日本国内の患者数は300万人以上ともいわれ、近年はNASHから進行した肝臓がんも増加傾向にあるという。
今回トランスジェニックがライセンス契約を締結したNASHモデルマウスは、宮崎教授が開発したもの。高脂肪食を負荷すると、野生型マウスに比べ顕著に脂肪肝・肝線維化・肝硬変を経て、肝細胞がんを発症する。NASHの病態のステージを、よく反映したモデルとなっている。
肥満人口の増加に伴って増加傾向にあるNASH
肥満人口の増加に伴って、NASHは増加傾向にある。その治療薬開発において、同マウスは高い貢献を行うとトランスジェニックは判断。今回締結したNASHモデルマウスに関する独占ライセンス契約も、収益拡大につながるものと期待している。
同社は今後も、特異性の高いサービス提供を通じて積極的な業績拡大を行うとしている。
(画像はトランスジェニックの公式ホームページより)

非アルコール性脂肪肝炎(NASH)モデルマウスに関する独占ライセンス契約締結のお知らせ - 株式会社トランスジェニック
http://www.transgenic.co.jp/pressrelease/pdf/20171106.pdf