アストラゼネカ英国本社が10月31日に発信
アストラゼネカ株式会社は、11月7日、ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害剤「アカラブルチニブ(CALQUENCE)」が、 既治療のマントル細胞リンパ腫治療薬として米国食品医薬品局(FDA)より迅速承認を取得したと発表した。
この発表は、アストラゼネカ英国本社が10月31日に発信したプレスリリースを翻訳したもの。
予後が不良なマントル細胞リンパ腫
マントル細胞リンパ腫は、予後不良な悪性B細胞非ホジキンリンパ腫。診断時における年齢の中央値は68歳であり、性別では3:1の比率で男性に多く発症する。疾患初期は治療が功を奏するが、再発率は高い。米国では、毎年約3300例の新規患者が診断されているという。
「アカラブルチニブ」は、BTKに対する選択的阻害剤であり、BTKに共有結合することでその阻害作用を発揮する薬剤。BTKシグナルは、B細胞の増殖・走化・接着に必要な情報伝達系の活性化を引き起こすことが知られている。マントル細胞リンパ腫・慢性リンパ性白血病・濾胞性リンパ腫などを含む複数のB細胞性腫瘍、そして他のがん種に対する治療薬として、開発が進められている。
新たな治療選択肢の提供を実現させるもの
今回の「アカラブルチニブ」に対する迅速承認は、124例の再発または難治性のマントル細胞リンパ腫成人患者を対象とする第2相非盲検単群臨床試験の結果を基にするもの。同試験にいて同剤は、有効性を示している。
アストラゼネカはこの承認について、マントル細胞リンパ腫患者に対する新たな治療選択肢の提供を実現させるものであり、血液疾患領域における同社のプレゼンスの礎を作るものでもあるとしている。
(画像はアストラゼネカの公式ホームページより)

アカラブルチニブ、 既治療のマントル細胞リンパ腫治療薬としてFDAより承認を取得 - アストラゼネカ株式会社
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