血友病Aを対象として同社が開発中の抗体
中外製薬株式会社は、11月2日、第59回米国血液学会総会においてバイスペシフィック抗体「エミシズマブ」に関する複数の口述およびポスター発表を行うと発表した。
「エミシズマブ」は、血友病Aを対象として同社が開発中の抗体。第59回米国血液学会総会は、米国・アトランタにて12月9日から12日にかけて開催される。
第8因子の補因子機能を代替する「エミシズマブ」
「エミシズマブ」は、中外製薬が独自に保有する抗体改変技術を用いて創製された、バイスペシフィック抗体。活性型第9因子と第10因子に結合し、活性型第9因子による第10因子の活性化反応を促進することで、血友病Aで欠損または機能異常を来している第8因子の補因子機能を代替する。
同剤は2015年、「12歳以上で血液凝固第8因子のインヒビターを保有する血友病A患者に対する予防投与療法」として、米国食品医薬品局(FDA)より画期的治療薬に指定された。また2016年には、「インヒビターを保有する先天性血液凝固第8因子欠乏患者における出血傾向の抑制」を対象として、厚生労働省より希少疾病用医薬品の指定も受けている。
HAVEN1試験およびHAVEN2試験のデータを発表
米国血液学会総会において中外製薬は、HAVEN1試験およびHAVEN2試験における6カ月のフォローアップデータを発表する。両試験は、血液凝固第8因子に対するインヒビターを保有する血友病Aを対象とした、「エミシズマブ」の第3相国際共同治験。
また、HAVEN4試験の予備データや、非介入試験より得られたインヒビター保有の小児患者の実臨床データも発表するとしている。
(画像は中外製薬の公式ホームページより)

米国血液学会総会においてエミシズマブに関する最新データを発表 - 中外製薬株式会社
https://www.chugai-pharm.co.jp/