JW Pharmaceutical社に対して供与
EAファーマ株式会社は、10月31日、二次性副甲状腺機能亢進症治療薬「AJT240」の韓国におけるライセンス契約を、韓国JW Pharmaceutical社との間で締結したと発表した。
EAファーマは、エーザイ株式会社の消化器事業子会社。同契約によりEAファーマは、「AJT240」の韓国における開発および販売権をJW Pharmaceutical社に対して供与する。
副甲状腺ホルモンの過剰分泌を抑制する薬剤
二次性副甲状腺機能亢進症は、慢性腎臓病(慢性腎不全)の進行に伴って発症する合併症のひとつ。この疾患では、副甲状腺から副甲状腺ホルモンが過剰に分泌され、骨からリンおよびカルシウムの血中への流出が促進される。結果として、骨折リスクの上昇や、関節痛などの症状も引き起こす。また、動脈硬化など心血管系障害の発症リスクも高まり、生命予後に影響をおよぼす場合もある。
「AJT240」は、副甲状腺細胞膜上にあるカルシウム受容体に対して直接作用することにより、副甲状腺ホルモンの過剰分泌を抑制する薬剤。静脈注射薬であるため、維持透析患者の服薬アドヒアランス向上や、吐き気や嘔吐といった消化器関連の副作用軽減についても期待されている。
今後も新たな医療価値を創造
EAファーマは、エーザイグループが60年以上取り組む消化器事業と、味の素グループの消化器事業が、2016年4月に統合する形で設立された企業。「AJT240」は、味の素製薬が創製し、開発を進めていた。
今回のJW Pharmaceutical社に対する「AJT240」のライセンス供与は、韓国内において二次性副甲状腺機能亢進症で苦しむ血液透析患者のアンメット・メディカル・ニーズを充足するものであると、EAファーマはする。そして今後も、新たな医療価値を創造するとしている。
(画像はEAファーマの公式ホームページより)

韓国における二次性副甲状腺機能亢進症治療薬AJT240のライセンス契約を締結 - EAファーマ株式会社
http://www.eapharma.co.jp/news/2017/1031.html