副甲状腺がんなどにおける高カルシウム血症を対象としたKHK7580の第3相臨床試験
協和発酵キリン株式会社は10月30日、副甲状腺がんおよび副甲状腺摘出術不能、術後再発の原発性副甲状腺機能亢進症における高カルシウム血症を対象とした、KHK7580(一般名:エボカルセト)の第3相臨床試験を開始した、と発表した。
KHK7580は新規カルシウム受容体作動薬
副甲状腺がんおよび原発性副甲状腺機能亢進症(PHPT)は、副甲状腺に発生する腫瘍などから副甲状腺ホルモン(PTH)が自律的に過剰分泌される疾患である。PTHの過剰分泌により、血清カルシウム濃度が上昇する。
副甲状腺がんおよびPHPTの治療は、根治的には副甲状腺摘出術(PTx)であるが、合併症などにより摘出術が不能なPHPT・摘出術施行後の再発PHPT・副甲状腺がんでは、高カルシウム血症の制御が難しい場合がある。
高カルシウム血症患者は、倦怠感、多尿、口渇などの発現、また重篤になる場合がたまにある。
KHK7580は、新規カルシウム受容体作動薬で、田辺三菱製薬株式会社が創製した低分子化合物である。
協和発酵キリンは、2008年3月田辺三菱製薬より日本ならびにアジアの一部における販売・製造権などを取得し、2017年4月維持透析下の二次性副甲状腺機能亢進症を対象疾患として国内医薬品製造販売承認申請を行った。
第3相臨床試験は、日本で実施するオープンラベル試験で、経口投与による主要評価項目は、血清補正カルシウム濃度が10.3mg/dL以下に2週間維持された被験者数・被験者割合を評価する。
(画像はプレスリリースより)

協和発酵キリン株式会社のニュースリリース
http://www.kyowa-kirin.co.jp/