Late-Breaking Clinical Trialとして公表
協和発酵キリン株式会社は、11月6日、「エボカルセト」の第3相臨床試験の結果を学会にて発表したことを明らかにした。
この発表は、米国腎臓学会の腎臓週間2017にて行われたもの。二次性副甲状腺機能亢進症を対象とした同剤の第3相臨床試験の結果が、Late-Breaking Clinical Trialとして公表されている。
二重盲検比較試験として実施
「エボカルセト」は、田辺三菱製薬株式会社が創製した低分子化合物であり、新規カルシウム受容体に作動する薬剤。協和発酵キリンは2008年3月、田辺三菱製薬より同剤の日本ならびにアジアの一部における共同研究・開発・販売および製造権を取得。本年4月には、血液透析施行中の二次性副甲状腺機能亢進症を適応症とした国内医薬品製造販売承認申請を、厚生労働省に対して行っている。
今回結果が発表された第3相臨床試験は、血液透析施行中の二次性副甲状腺機能亢進症患者を対象として、「エボカルセト」を1日1回30週間経口投与した際の有効性および安全性を検討するもの。既承認薬である「シナカルセト」を対照薬とする二重盲検比較試験として、実施されている。
新しい価値の創造により健康と豊かさに貢献
同試験において「エボカルセト」は、「シナカルセト」に対する非劣性が検証された。有害事象の発現頻度についても、「エボカルセト」群は18.6%、「シナカルセト」は32.8%とされている。また、臨床的に問題となる事象は認められなかったため、「エボカルセト」の安全性が確認されたと協和発酵キリンはしている。
同社は今後も、新しい価値の創造により、世界の人々の健康と豊かさに貢献するとしている。
(画像は協和発酵キリンの公式ホームページより)

エボカルセトの国内第3相臨床試験結果に関する学会発表について - 協和発酵キリン株式会社
http://www.kyowa-kirin.co.jp/