「キイトルーダ」と化学療法を比較
MSD株式会社は、10月24日、抗PD-1抗体「キイトルーダ」のKEYNOTE-024試験における最新の全生存期間データが発表されたことを明らかにした。
この発表は、米メルク社が10月18日に発表したプレスリリースを翻訳したもの。同試験では、PD-L1高発現患者の転移性非小細胞肺がん患者を対象として、「キイトルーダ」と化学療法の比較が行われた。
がんによる死因の第1位となっている肺がん
肺がんは、世界でがんによる死因の第1位となっている疾患。小細胞肺がんと非小細胞肺がんの二つに大別され、非小細胞肺がんは肺がんのなかで最も多く、全肺がんの約85%を占める。全ての進行または転移性(ステージ4)肺がんを合わせた5年生存率は、2%と推定されている。
「キイトルーダ」は、米国を含む50カ国以上で承認を取得しており、世界では600以上の臨床試験において30種類以上のがんに対して検討が行われている薬剤。日本においては、根治切除不能な悪性黒色腫およびPD-L1陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がんの効能・効果で、承認を取得。今年2月15日に、発売が開始されている。
全生存期間を化学療法の2倍以上にまで伸ばした
米メルク社が今回データを発表したKEYNOTE-024試験は、EGFR遺伝子変異またはALK転座が見られない扁平上皮がんおよび非扁平上皮がんの非小細胞肺がん患者を対象に、初回治療における単独療法として「キイトルーダ」と化学療法と比較する第3相臨床試験。全生存期間は、副次評価項目とされている。
発表によると「キイトルーダ」は、化学療法に比べて死亡リスクを37%減少させ、全生存期間を化学療法の2倍以上にまで伸ばしたという。
(画像はMSDの公式ホームページより)

抗PD-1抗体キイトルーダ 全生存期間の中央値が化学療法の2倍以上に - MSD株式会社
http://www.msd.co.jp/