腱滑膜巨細胞腫患者対象試験で、主要評価項目である腫瘍サイズの縮小を達成
第一三共株式会社(以下、第一三共)は10月31日、CSF-1R阻害剤ペキシダルチニブについて、腱滑膜巨細胞腫(tenosynovial giant cell tumor:TGCT)患者を対象とした欧米での第3相臨床試験の結果を発表。
第3相臨床試験(ENLIVEN試験)において、ペキシダルチニブは主要評価項目である腫瘍サイズの縮小を達成した。
ペキシダルチニブは、CSF-1R/Kit/Flt3-ITDの各受容体チロシンキナーゼを選択的に阻害するキナーゼ阻害剤で、第一三共が同社子会社のプレキシコン Inc.と共同開発を進めている。
腱滑膜巨細胞腫治療薬として期待
腱滑膜巨細胞腫(TGCT)は、腱滑膜に生じる良性の腫瘍で、痛みや動作の制限を伴うもの。関節の内側の組織が炎症や異常増殖を起こすのが特徴。
現在は手術による腫瘍の切除以外には有効な全身療法がなく、同剤は医療ニーズを充足する薬剤となる期待を担っている。
ペキシダルチニブは、TGCTの治療に対してFDAからオーファンドラック及び画期的治療薬の指定を、また、EMAからオーファンドラックの指定を受けている薬剤。
第一三共ではがん領域の開発パイプラインの拡充を進めており、ペキシダルチニブを含み、現在固形がんと血液がんの両領域で20以上の新規の低分子及び抗体医薬を保有している。
(画像は第一三共株式会社 ホームページより)

第一三共株式会社 ニュースリリース
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