米大手バイオ製薬企業と共同開発
アステラス製薬株式会社は2017年10月31日のプレスリリースで、FibroGen, Inc.と共同で開発を進めるロキサデュスタットについて、赤血球造血刺激因子製剤(ESA)による治療歴を有する患者、または治療を行っていない腹膜透析(PD)期の慢性腎臓病(CKD)患者を対象とした日本初の非対照第3相試験で、良好な評価結果を得たことを発表した。
この試験は、腹膜透析療法を受けている56名の慢性腎臓病患者(ESA既治療患者43名とESA未治療患者13名)を対象として、貧血治療薬としてのロキサデュスタットの安全性と有効性を評価し、双方の患者において、ロキサデュスタットの良好な忍容性を示し、目標ヘモグロビン(Hb)値維持率を確認した。
安全性プロファイルと一致した解析結果
目標Hb値維持率とは治療第18週から第24週にかけてのHb平均値が1デシリットルあたり10.0から12.0グラムの目標範囲内にある患者の割合と定義されており、ESA未治療の患者で92.3%、ESA既治療の患者で74.4%だった。
慢性腎臓病は、世界で2億人以上が罹患しているといわれ、年齢を問わずに発症するが、年齢が高くなるほど罹患率が増加する傾向にあり、特に日本では罹患率が著しく上昇している。
今のところ、慢性腎臓病患者に対する根治的治療法や腎臓の状態悪化を止める方法は、腎臓移植以外にないため、今回の評価結果が慢性腎臓病患者の治療選択肢につながることが期待されている。
(画像はアステラス製薬株式会社のサイトより)

アステラス製薬株式会社プレスリリース
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