転移乳がんを適応として受理
アストラゼネカ株式会社は10月23日、英国・アストラゼネカが10月18日に、米国・メルク・アンド・カンパニーと共同で、転移乳がんを適応として行ったオラパリブの追加新薬申請を米国食品医薬品局(以下、FDA)が受理したことを発表した。
オラパリブは、DNA損傷応答(DDR)経路に異常をきたしたがん細胞に作用して、細胞死に誘導するファースト・イン・クラスの薬剤。
2014年12月に、FDAから迅速承認プログラムを受け承認された初の経口ポリ(ADP-リボ)ポリメラーゼ(PARP)阻害剤で、進行卵巣がんを適応としており、現在、その他の癌種についても臨床試験中である。
ポートフォリオの基盤となる新薬として期待
今回、受理されたのは転移がんの治療歴がある、または術前補助療法、術後療法として化学療法の治療歴のある生殖細胞系列BRCA変異陽性HER2陰性転移乳がん患者を対象とした治療薬としてで、FDAは優先審査品目にも指定している。
審査終了は2018年第1四半期に設定されている。転移乳がんは、いまだ治療法が確立されておらず、アンメットメディカルニーズの高い疾患の1つで、現在、5年相対性生存率は26.9%と低い。
オラパリブは、業界有数のポートフォリオの基盤となる新薬として期待されている。
(画像はアストラゼネカ株式会社HPより)

アストラゼネカ株式会社 プレスリリース
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