『Journal of Clinical Oncology』に発表
日本イーライリリー株式会社は、10月20日、「Verzenio」と非ステロイド性アロマターゼ阻害剤の併用を評価したMONARCH3試験の中間解析結果が、『Journal of Clinical Oncology』オンライン版に掲載されたと発表した。
この発表は、米国イーライリリーが米国現地時間10月6日に発表したプレスリリースを翻訳したもの。MONARCH3試験は、ホルモン受容体陽性(HR+)ヒト上皮増殖因子受容体2陰性(HER2-)の進行乳がん患者を対象として実施されている。
腫瘍サイズを縮小させる効果
乳がんは、世界中で最も多く診断される女性のがん疾患。米国で診断された早期乳がん全症例のうち、約30%が転移性乳がんとなり、新たに乳がんと診断された全症例の6%から10%が診断時に転移性であると推定されている。
「Verzenio」は、サイクリン依存性キナーゼ(CDK)4およびCDK6に対する阻害剤。サイクリンDと結合することにより活性を示し、細胞周期を停止させる作用を持つ。非臨床試験において同剤は、単独療法または抗エストロゲン剤との併用療法として連日投与することにより、腫瘍サイズを縮小させる効果が認められている。
最終解析結果は2017年末に得られる予定
MONARCH3試験では、非ステロイド性アロマターゼ阻害剤単独療法と、「Verzenio」および非ステロイド性アロマターゼ阻害剤の併用療法の比較が行われた。併用療法は、無増悪生存期間および奏効率を統計学的有意に改善することを示している。
同試験における無増悪生存期間の最終解析結果は、2017年末に得られる予定。米国イーライリリーは、2018年前半の学術会議での発表を予定しているという。
(画像は日本イーライリリーの公式ホームページより)

イーライリリー、MONARCH3試験の結果をJournal of Clinical Oncologyで発表 - 日本イーライリリー株式会社
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