小児・成人X染色体遺伝性低リン血症が適応症
協和発酵キリン株式会社は、10月10日、米国食品医薬品局が(FDA)が「burosumab」の生物製剤承認申請を受理し、また同剤への優先審査指定も行ったと発表した。
この発表は、同社と同社子会社Kyowa Kirin International社ならびに米ウルトラジェニクス社が発表した英文プレスリリースを翻訳したもの。同剤の承認は、小児・成人X染色体遺伝性低リン血症を適応症とするもの。
FGF23に対する完全ヒトモノクローナル抗体
「burosumab」は、協和発酵キリンにより創製された、線維芽細胞増殖因子23(FGF23)に対する完全ヒトモノクローナル抗体。FGF23は、腎臓におけるリン排泄と活性型ビタミンD産生を制御することで、血清リンおよび活性型ビタミン D濃度を低下させる液性因子。
X染色体遺伝性低リン血症および腫瘍性骨軟化症患者におけるリン排泄亢進は、FGF23の過剰な作用により引き起こされている。「burosumab」は、両疾患患者におけるFGF23の過剰な作用を阻害することで、腎臓におけるリンの再吸収を増加。腸管におけるリンとカルシウムの吸収を促進するビタミンDの産生を、増加させる作用を持つ。
審査終了目標日は2018年4月17日
FDAは、重篤な症状に対する治療薬となり、また安全性もしくは効果の面から著しい改善をもたらすことが期待される薬剤に対して、優先審査指定を行う。同指定を受けた「burosumab」は、2018年4月17日が審査終了目標日とされている。
協和発酵キリンは今後も、「burosumab」のグローバルな開発および販売に取り組むとしている。
(画像は協和発酵キリンの公式ホームページより)

burosumabの米国での承認申請受理および優先審査指定に関するお知らせ - 協和発酵キリン株式会社
http://www.kyowa-kirin.co.jp/