FLT3/AXL阻害剤gilteritinibがFDAよりファストトラック指定
アステラス製薬株式会社は10月11日、FLT3/AXL阻害剤gilteritinibが成人患者における再発/難治性急性骨髄性白血病(AML)の治療として、米国食品医薬品局(FDA)よりファストトラック指定を受けた、と発表した。
米国のファストトラック指定制度は、完治が難しい疾患に対し、高い治療効果が期待できる新薬を、FDAが優先的に審査する制度である。
gilteritinibは、FLT3の2つの遺伝子変異を阻害
急性骨髄性白血病(AML)は、骨髄中で異常な骨髄芽球、赤血球、血小板がつくられる血液と骨髄のがんで、高齢者に多くみられる。
米国がん協会では、2016年米国における新規AML患者は約21,000人で、約10,000人が死亡したと推定している。
gilteritinibは、がん細胞の増殖に関与する受容体型チロシンキナーゼのFLT3とAXLを阻害する。AML患者の約1/3に見られるFLT3の2つの遺伝子変異、遺伝子内縦列重複変異(ITD)とチロシンキナーゼドメイン変異(TKD)、の両方を阻害する。
gilteritinibは、アステラス製薬と寿製薬株式会社の共同研究から生まれた。アステラス製薬は、全世界における開発、製造、商業化に関する独占的な権利を所有している。
アステラス製薬は、各種AML患者集団について日本を含む国際的な第3試験を実施し、有効性と安全性を検証している、とのこと。
(画像はアステラス製薬株式会社のHPより)

アステラス製薬株式会社のニュースリリース
https://www.astellas.com/