ヒトDLK-1を標的としたヒト化モノクローナル抗体
株式会社カイオム・バイオサイエンスは、10月6日、同社が開発を進めているDLK-1抗体について、欧州における特許付与の決定通知を受領したと発表した。
この特許は、ヒトDLK-1を標的としたヒト化モノクローナル抗体に関するもの。「LIV-1205」に関連する特許であり、これまでに米国と中国で既に特許が成立している。
創薬事業と創薬支援事業を手がけるカイオム
カイオム・バイオサイエンスは、様々な抗体作製プラットフォームを駆使した創薬事業と、他社の抗体創薬を支援する創薬支援事業を手がける企業。「交差・交流」を重要な経営理念をひとつとして掲げており、多くの企業や機関との連携・アライアンスを重要な戦略としている。
創薬事業について同社は、特にがん領域において、開発候補抗体の非臨床データパッケージまで作製できる研究体制を構築。早期でのライセンスアウトを基本戦略としているが、選定したプログラムによっては、社内での初期臨床開発も視野に入れて開発を行っている。
知財基盤を強化するものになる
DLK-1(Deltalikehomolog-1)は、幹細胞や前駆細胞といった未熟な細胞の増殖・分化を制御すると考えられている分子。肝臓がんの細胞表面に発現し、その増殖に関与していることが発見されているため、新しいがん治療の標的になりうる可能性があるとされている。
今回の欧州での特許付与決定は、導出先であるADC Therapeutics社での「LIV-1205」開発と、カイオム・バイオサイエンスでの開発・導出活動にとって、知財基盤を強化するものになると同社はしている。
(画像はカイオム・バイオサイエンスの公式ホームページより)

ヒト化DLK-1抗体に関する欧州特許付与決定についてのお知らせ - 株式会社カイオム・バイオサイエンス
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