併用療法の再考で、より多くの患者に恩恵
ノバルティス ファーマ株式会社は2017年10月6日のプレスリリースで、ポリープ状脈絡膜血管症(PCV)を対象とした「ルセンティス(R)硝子体内注射液10mg/mL」、「ルセンティス(R)硝子体内注射用キット10mg/mL」単独療法と「ルセンティス」および「ビスダイン(R)静注用15mg」を用いた光線力学的療法(vPDT)の併用療法を比較検討したEVEREST2試験結果が、JAMA Ophthalmology誌に掲載されたことを発表した。
「ルセンティス」は、眼疾患治療に特化して開発された薬剤で、2006年6月に米国で脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性症の治療剤として世界で初めて承認され、その後、EUおよび日本を含む114の国と地域で承認されており、日本では2009年1月に承認されている。
アジア人に多いPCVで高い視力改善効果を示す
EVEREST2試験の結果より、PCV症例322例において、「ルセンティス」とvPDT併用群は、「ルセンティス」単独群と比較して、主要評価項目である12カ月後の最高矯正視力(BCVA)スコアのベースラインからの平均変化量およびポリープの完全退縮率において非劣性および優越性を示した。
また、12カ月後までの「ルセンティス」総投与回数(中央値)は、「ルセンティス」単独群で7.0回、「ルセンティス」とvPDT併用群で4.0回であり、併用することで3.0回の総投与回数の低減につながった。なお、12カ月後までのvPDT施行回数について、vPDT併用群の約60%は初回の1回のみであった。
両群とも治療に対する良好な忍容性を示し、vPDT併用群では「ルセンティス」単独群に比べて重篤な硝子体出血のリスクの増加はみられなかった。
(画像はノバルティス ファーマ株式会社のサイトより)

ノバルティス ファーマ株式会社プレスリリース
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