作用機序が異なる薬剤で共同開発と販売契約を締結済み
持田製薬株式会社は2017年9月29日のニュースリリースで、EAファーマ株式会社が国内で慢性便秘症治療薬として開発中のAJG555(ポリエチレングリコール製剤)について、EAファーマと共同開発および共同販売に関する契約を締結したことを発表した。
持田製薬とEAファーマは、慢性便秘症治療薬について、AJG555とは作用機序が異なるAJG533の共同開発および共同販売に関する契約を既に締結しており、現在、製造販売承認申請中である。
両社は、異なる作用機序の治療薬を提供することで、多様な病態背景を持つ慢性便秘症の治療選択肢を増やすことにより、患者のQOL向上と両社のポートフォリオ戦略が合致し、今回のAJG555の契約締結につながった。
欧州を中心に既に広く使用されている
AJG555は、EAファーマがオランダのNorgine社から導入した経口の慢性便秘症治療薬であり、腸管内の浸透圧を制御して排便を促す仕組みであり、欧州を中心にMOVICOL(R)の販売名で既に販売され、慢性便秘症の小児および成人の患者に広く使用されている。
日本国内では、2015年4月に開催された「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」において、慢性便秘症に対するポリエチレングリコール製剤の医療上の必要性が高いと判断され、厚生労働省の開発要請を受けて味の素製薬株式会社(現EAファーマ)が開発してきた。現在は、小児および成人の慢性便秘症を対象とした第3相臨床試験を実施している。
今回の契約により、EAファーマがAJG555の製造販売承認を取得した後、日本国内において両社で同一製品名にてそれぞれ販売する。両社は、AJG533およびAJG555で慢性便秘症患者のQOLの向上に、より一層貢献できるよう努めていくと述べている。
(画像は持田製薬株式会社のサイトより)

持田製薬株式会社ニュースリリース
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