新規ワクチンの研究開発で先端を走る
田辺三菱製薬株式会社は2017年9月27日のニュースリリースで、季節性インフルエンザの予防をめざした植物由来のウイルス様粒子(VLP)ワクチンについて、カナダにある子会社のメディカゴ社が、カナダ、米国、欧州およびアジアを含む7か国において、第3相臨床試験を開始したと発表した。
VLPはウイルスと同様の外部構造をもち、ワクチンとしての高い免疫獲得効果(有効性)が期待されており、メディカゴ社は、植物の細胞内にVLPを生成させ、効率的に抽出・精製する独自技術を有している。
2020年のインフルエンザシーズンをめざす
メディカゴ社の製造技術は遺伝子組換え技術を使用しているため、製造開始に必要なものは流行株の遺伝子情報のみであり、また一過性の遺伝子発現であるため、従来の鶏卵培養法と比較して大幅に短い期間でワクチンを製造することが見込まれる。
田辺三菱製薬は、北米における2020年のインフルエンザシーズンに間に合う上市のタイミングをめざして引き続き開発を進め、「重点疾患領域」に掲げるワクチン事業を通じ、感染症予防における一層の貢献をめざしていくと述べている。
(画像は田辺三菱製薬株式会社のサイトより)

田辺三菱製薬株式会社ニュースリリース
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