肺高血圧症に対する有効性を評価
株式会社デ・ウエスタン・セラピテクス研究所は、9月26日、点眼薬「H-1337」の肺高血圧症に関する共同研究契約を、国立大学法人千葉大学との間で締結したと発表した。
「H-1337」は、デ・ウエスタン・セラピテクス研究所が創製した、緑内障を適応症とする点眼薬。同剤は、体内にあるプロテインキナーゼに作用する可能性があることが示唆されており、共同研究では肺高血圧症に対する有効性が評価される。
右心不全に至る可能性がある難病
肺高血圧症は、心臓から肺へ向かう血管すなわち肺動脈の圧力が高くなる疾患。心臓に負担がかかるため、進行に伴って右心不全に至る可能性がある難病とされている。中でも中心的な疾患である肺動脈性肺高血圧症は、国内患者数が約3000人といわれているが、年々増加傾向にある。
肺高血圧症の治療には、主として選択的肺血管拡張薬が用いられる。しかし、その効果は未だ十分とはいえず、新たな機序を有する治療薬の開発が望まれていた。
新たな可能性の創出を期待
「H-1337」は、RRK2を中心とした各種プロテインキナーゼを阻害するマルチキナーゼ阻害剤。線維柱帯-シュレム管を介して主流出路からの房水流出を促進し、眼圧を下降させることが示唆されている。
千葉大学医学部付属病院は、30年以上にわたって肺高血圧症診療に取り組んできた。デ・ウエスタン・セラピテクス研究所は、千葉大学による「H-1337」の新たな可能性の創出を、期待しているという。
(画像はデ・ウエスタン・セラピテクス研究所の公式ホームページより)

「H-1337」の肺高血圧症に関する千葉大学との共同研究契約締結のお知らせ - 株式会社デ・ウエスタン・セラピテクス研究所
http://pdf.irpocket.com/C4576/aRgx/YmlY/nDm4.pdf