日本で初めて発売されるプロトロンビン複合体製剤
CSLベーリング株式会社は、9月19日、プロトロンビン複合体製剤「ケイセントラ 静注用500」「同1000」を発売した。
プロトロンビン複合体製剤は、「ワルファリン」などのビタミンK拮抗薬療法時における出血傾向を抑える薬剤。「ケイセントラ」は、日本で初めて発売されるプロトロンビン複合体製剤となる。
日本では約125万人がビタミンK拮抗薬を服用
日本においては現在、約125万人が血栓の形成を抑えるべくビタミンK拮抗薬を服用しているという。理由としては、心房細動に伴う心原性脳塞栓症や、深部静脈血栓症発症後の肺塞栓症などが挙げられる。
代表的なビタミンK拮抗薬である「ワルファリン」は、肝臓において血液凝固因子の生成に寄与するビタミンKを拮抗阻害し、血栓の形成を抑制する。しかし同剤を服用している患者は、重篤出血時や出血が予測される手術などの際の出血の管理が重要となり、「ワルファリン」を休薬した際には血液の凝固能が正常化するまでに半日以上を要していた。
プロトロンビン複合体製剤「ケイセントラ」は、こうした課題を解決する薬剤として今回発売された。
血液凝固因子を速やか補充し、抗凝固状態を是正
プロトロンビン複合体製剤は、ビタミンKの作用により肝臓で産生される4つの血液凝固因子を合わせた製剤。「ケイセントラ」は、これらの凝固因子が高濃度に含まれており、ビタミンK拮抗薬の服用によって減少した血液凝固因子を速やか補充し、抗凝固状態を是正する作用を持つ。
CSLベーリングは同剤により、ビタミンK拮抗薬を服用している患者の出血リスク管理に寄与し、生活に安心感を付与することを望んでいる。
(画像はCSLベーリングの公式ホームページより)

「ケイセントラ」新発売のお知らせ - CSLベーリング株式会社
http://www.cslbehring.co.jp/