有意に生存期間を延長
小野薬品工業株式会社(以下、小野薬品)は9月12日、複数のがん免疫療法薬の戦略的提携関係を結ぶブリストル・マイヤーズ・スクイブ社(以下、BMY社)が9月10日に、転移性腎細胞がんの患者を対象としたオプジーボの第3相臨床試験の結果を発表したことを公表した。
今回発表されたのは、オプジーボとヤーボイの併用療法とスニチニブ単剤療法との比較試験。
未治療の進行、また転移性腎細胞がんの患者において、全生存期間の中間解析の結果、スニチニブ群より死亡リスクが37%低減したことが確かめられたとしている。また、オプジーボとヤーボイの併用療法群では、無作為化した全患者の全生存期間についても、死亡リスクを32%低減したという。
ファーストライン治療薬となる可能性も
腎細胞がんは、毎年10万人以上が亡くなっているがんで、転移性、進行期と診断された腎臓がんの5年生存率は12.1%と低く、予後不良なアンメットメディカルニーズの高い疾患の1つ。
BMY社は、両剤の併用療法が腎細胞がんの標準治療として新たな選択肢となる可能性があるとしている。
現在、BMY社は350以上のオプジーボ単剤療法と併用療法の臨床試験を実施中であり、オプジーボとヤーボイの併用療法については、2015年10月に転移性悪性黒色腫を適応として承認。両剤の併用療法が有意に生存期間の延長を示した2つめの結果となるとしている。
(画像は小野薬品工業株式会社HPより)

小野薬品工業株式会社 ニュースリリース
http://www.ono.co.jp/jpnw/PDF/n17_0912.pdf