ドイツ・バイエル社が申請
バイエル薬品株式会社は、9月4日、血友病A治療薬「BAY94-9027」の生物学的製剤承認申請が、米国食品医薬品局(FDA)に提出されたと発表した。
この発表は、ドイツ・バイエル社が8月31日に発表したプレスリリースを、日本語に翻訳したもの。申請の提出も、ドイツ・バイエル社が行っている。
軽微な外傷が重篤な結果に至る場合も
血友病Aは、血友病の中でも最も多いタイプの疾患とされる。血友病は、主として血栓形成に必要なタンパク質の一つが欠損あるいは機能低下をきたすことで発症する、遺伝性疾患。血友病Aでは、血液凝固第8因子の欠損あるいは機能低下により、血が止まりにくくなる。
血友病A患者は、筋肉・関節・その他の組織で出血を繰り返し、結果的に慢性的な損傷が関節へおよぶ。血栓形成に時間がかかるため、外傷は軽微なものであっても重篤な結果に至る場合もある。血友病Aの発生率は、出生男児の5000人に1人と推定されており、現在の患者数は欧州で約3万人、米国で約 1万4000人とされている。
新たな治療選択肢を提供できる段階へ
今回生物学的製剤承認申請が提出された「BAY94-9027」は、半減期延長型の部位特異的PEG化遺伝子組換え型ヒト血液凝固第8因子製剤。
同申請は、国際共同第3相臨床試験の結果に基づき行われた。同試験において「BAY94-9027」は、7日毎・5日毎・週2回のいずれの投与頻度であっても血抑制効果が示したという。
ドイツ・バイエル社は今回の申請により、新たな治療選択肢を血友病A患者に提供できる段階へ、一歩近付けたとしている。
(画像はバイエル薬品の公式ホームページより)

BAY94-9027を血友病A治療薬として米国で生物学的製剤承認申請 - バイエル薬品株式会社
http://byl.bayer.co.jp/