第2相臨床試験の結果を発表
アストラゼネカ株式会社は9月11日、英国・アストラゼネカが9月6日に重症気管支喘息患者を対象とした、抗胸腺間質性リンパ球新生因子(以下、TSLP)モノクローナル抗体tezepelumabの第2相臨床試験の結果を発表したことを公表した。
tezepelumabは、TSLPの作用を阻害し、免疫細胞による炎症性サイトカインの産出を阻止、喘息憎悪の予防や喘息コントロールの改善に働きかける新薬候補。
今回、実施された臨床試験はプラセボ対照比較試験で、tezepelumabを4週間毎に70mg投与、tezepelumabを4週間毎に210mg投与、またtezepelumabを2週間毎に280mg投与したところ、年間で70mg投与群は61%、210mg投与群は71%、280mg投与群は66%、それぞれ喘息憎悪率が低下したとしている。
また、対象となる重症気管支喘息患者は、経口ステロイド薬、喘息コントロール薬を併用している有無に関わらず、吸入ステロイド薬と長時間作用性ベータ2刺激薬との併用療法を受けている場合でも投与されたという。
喘息患者に新たな治療の可能性
気管支喘息は世界で約3億1,500万人が罹患していると言われ、重症気管支喘息の場合は治療薬である経口ステロイド薬の依存や死に至ることもある。
今回の結果によって、英国・アストラゼネカは複数のタイプの喘息患者にとって新たな治療の選択肢となる可能性があるとしている。
(画像はアストラゼネカ株式会社HPより)

アストラゼネカ株式会社 プレスリリース
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