大日本住友製薬のパーキンソン病治療剤
大日本住友製薬株式会社は、8月30日、同社のパーキンソン病治療剤「トレリーフ」について、製造販売承認事項の一部変更承認申請を行ったと発表した。
同剤は、パーキンソン病治療における選択肢の一つとして使用されている薬剤。今回の申請は、レビー小体型認知症に伴うパーキンソニズムの効能・効果追加についてのもの。
レビー小体型認知症、患者数は14万4000人
「トレリーフ」は、大日本住友製薬が創製したパーキンソン病治療剤。2009年3月、「パーキンソン病(レボドパ含有製剤に他の抗パーキンソン病薬を使用しても十分に効果が得られなかった場合)」を効能・効果として発売された。2013年8月には、パーキンソン病における日内変動(wearing-off 現象)に対する用法・用量の一部変更承認を取得している。
レビー小体型認知症は、進行性の認知機能障がいを中心的特徴とする疾患。「認知機能の動揺」「繰り返し現れる幻視」「REM睡眠行動障がい」「パーキンソニズム」が、中核症状として現れる。日本における2014年の調査では、患者数は14万4000人とされている。
承認された場合、世界初の治療薬となる
レビー小体型認知症は病理学的に見た場合、パーキンソン病と同じレビー小体病という疾患群に分類される。またレビー小体型認知症のパーキンソニズムは、パーキンソン病の運動機能障がいとほぼ同様の症状とされる。そのため大日本住友製薬は、「トレリーフ」がレビー小体型認知症のパーキンソニズムに対しても効果を示すと考え、臨床開発を進めていた。
今回の申請が承認された場合、「トレリーフ」は「レビー小体型認知症に伴うパーキンソニズム」の効能・効果を有する世界初の治療薬となる。
(画像は大日本住友製薬の公式ホームページより)

パーキンソン病治療剤「トレリーフ」の一部変更承認申請について - 大日本住友製薬株式会社
http://www.ds-pharma.co.jp/ir/news/pdf/ne20170830.pdf