米アレクシオン社が2月6日に発表
アレクシオンファーマ合同会社は、2018年2月21日、「カヌマ(セベリパーゼ アルファ)」による治療を受けた乳児期発症のライソゾーム酸性リパーゼ欠損症(LAL-D)患者が、3歳までの生存と肝機能の改善を達成したと発表した。
この発表は、米アレクシオン社が2月6日に発表したプレスリリースを翻訳したもの。
1歳までの死亡率はほぼ100%のLAL-D
LAL-Dは、慢性かつ進行性の代謝性超希少疾患。原因は遺伝子変異によるものであり、脂質の分解に必要なライソゾーム内の酵素であるLALが欠損または活性が低下し、肝臓・血管壁・小腸などの臓器に脂質が慢性的に蓄積する。患者は、複数の臓器に障害を生じ、早期死亡に至る場合もある。特に乳児期発症の急速進行性LAL-D患者は、1歳までの死亡率はほぼ100%に達している。
「カヌマ」は、欠損または活性が低下しているLALを補充し、全身の細胞のライソゾーム内における基質の蓄積を減少させる薬剤。現在のところ、LAL-Dの根本的な原因に対処する唯一の治療法となっている。
推定3年生存率が、68%に達した
今回発表されたのは、現在「カヌマ」について実施されている2つの非盲検試験における、併合データの中間解析。この解析によると、「カヌマ」による治療を受けた乳児期発症のLAL-D患者の推定3年生存率は、68%に達した。また、体重増加および肝疾患や肝機能のバイオマーカーなど、多くの重要なパラメータの改善も認められたという。
なお「カヌマ」は、LAL-Dの革新的な治療として、2016年にはドイツ・ガリアン賞を希少疾患用医薬品部門にて獲得している。
(画像はアレクシオンファーマの公式ホームページより)

カヌマ治療を受けたLAL-D患者が、3歳までの生存と肝機能の改善を達成 - アレクシオンファーマ合同会社
http://alexionpharma.jp/