前立腺癌治療剤「ザイティガ」に適応追加
ヤンセンファーマ株式会社は2月16日、前立腺癌治療剤「ザイティガ錠250mg」(一般名:アビラテロン酢酸エステル)について、「内分泌療法未治療のハイリスクの予後因子を有する前立腺癌」の効能・効果の追加に関し、製造販売承認事項一部変更承認を取得した、と発表した。
ハイリスク予後因子を有する前立腺癌患者に新たな治療
ザイティガは、精巣、副腎、腫瘍組織自体から分泌し、前立腺癌の増殖を促進するアンドロゲン合成酵素のCYP17を選択的に阻害し、抗腫瘍効果のあるCYP17阻害剤である。承認薬では、唯一アンドロゲンの産生を阻害する。
日本国内では、2014年7月「去勢抵抗性前立腺癌」の効能・効果で製造販売承認を取得している。
現在100か国以上で承認され、世界中で29万人以上の男性に処方されている。
内分泌療法未治療のハイリスクの予後因子を有する前立腺癌患者1,199名を対象にした、日本を含む国際共同第3相LATITUDE試験(PCR3011試験)において、アンドロゲン除去療法(ADT)とアビラテロン酢酸エステルおよびプレドニゾンとの併用療法のADT群について比較された。
結果は、全生存期間と画像上の無増悪生存期間が、ADT群の併用療法に対し、優位性が認められた。
日本では、前立腺癌の初回治療に、ADTと抗アンドロゲン剤の併用療法の複合アンドロゲン遮断(CAB)療法が使われている。今回の承認は、ハイリスクの予後因子を有する前立腺癌患者にとって、新たな治療選択肢を提供することになるとのこと。
(画像はヤンセンファーマ株式会社のHPより)

ヤンセンファーマ株式会社のプレスリリース
http://www.janssen.com/japan/press-release/20180216