「GPCR-GlyPAdoc」サービスが開始
株式会社トランスジェニックは、2018年2月13日、糖ペプチド抗原ラインアップである「GlyPAdoc」サービスを、同社関連会社である医化学創薬株式会社が開始したと発表した。
今回サービスが開始されたのは、「GlyPAdoc」シリーズ第1弾にあたる「GPCR-GlyPAdoc」。
医薬品ターゲットの宝庫であるヒトの細胞膜タンパク質
ヒトの細胞膜タンパク質には、Gタンパク質共役受容体(GPCR)やイオンチャンネル、トランスポーター、成長因子受容体などがある。これらは、医薬品ターゲットの宝庫となっている。
近年、細胞膜タンパク質はその90%以上に糖鎖が付加されており(翻訳後修飾)、この糖鎖修飾がタンパク質の重要な機能に関わっていることが判明。「GlyPAdoc」は、様々な疾患とリンクするこれらの膜タンパク質を標的として、細胞外の糖鎖修飾部位に焦点を当て抗原糖ペプチドをデザインしラインアップしたものとなる。
アカデミアにおける研究にも寄与
「GPCR-GlyPAdoc」は、14疾患領域における154種のGPCRを対象としており、それらの情報は「GlyPAdoc」リストに掲載されている。
GPCRは、7回膜貫通型の構造を有する受容体。生体内に約800種類の存在が知られており、現在市販されている低分子医薬品の40%程度は約60個のGPCRが標的となっている。しかし、抗原として良いものを得るのが難しいため、抗体医薬で市販されたものは未だ少数に過ぎない。
医化学創薬は、同サービスの提供を通じて、製薬企業における抗体医薬の研究開発やアカデミアにおける研究目的での利用に寄与するとしている。
(画像はトランスジェニックの公式ホームページより)

医化学創薬における「GlyPAdoc」サービス開始についてのお知らせ - 株式会社トランスジェニック
http://www.transgenic.co.jp/pressrelease/pdf/20180213.pdf