「14th Annual WORLD Symposium 2018」で発表
JCRファーマ株式会社は、2018年2月13日、ハンター症候群治療用酵素製剤「JR-141」の非臨床試験および第1/2相試験結果を、「14th Annual WORLD Symposium 2018」にて発表したことを明らかにした。
「14th Annual WORLD Symposium 2018」は、2月5日から9日にかけて米国カリフォルニア州サンディエゴにて開催された学会。JCRファーマは同学会において、2件の口頭発表を行っている。
脳内の細胞にも薬効を発揮する薬剤を
ハンター症候群(ムコ多糖症2型)は、ライソゾーム病の一種。イズロン酸-2-スルファターゼ(IDS)遺伝子の欠損・変異により、酵素活性が低下もしくは消失し、基質であるへパラン硫酸およびデルマタン硫酸が各種臓器に蓄積することで発症する。
同疾患の主な治療法としては、遺伝子組換えIDS酵素製剤を静脈内投与する酵素補充療法が挙げられる。しかしこの酵素製剤は、末梢臓器に対しては効果を示すが、中枢神経系(CNS)にはほとんど効果を示さない。脳内の細胞に対しても薬効を発揮する薬剤が、期待されていた。
「J-Brain Cargo」を適用した酵素製剤
「JR-141」は、JCRファーマが独自に開発した血液脳関門通過技術「J-Brain Cargo」を適用した、血液脳関門通過型のハンター症候群治療用酵素製剤。
今回の学会発表では、同剤の脳移行性および薬効を動物で検証した非臨床試験と、ハンター症候群患者を対象として安全性・薬物動態・有効性を評価した第1/2相試験の結果を、それぞれ報告。両試験は、いずれも良好な結果が出ている。
(画像はJCRファーマの公式ホームページより)

ハンター症候群治療酵素製剤の試験結果について14th Annual WORLD Symposium 2018で発表 - JCRファーマ株式会社
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