併用療法による第3相臨床試験で良好な成績
中外製薬株式会社は2月8日、F.ホフマン・ラ・ロシュ社が2月6日、進行または転移性腎細胞がん(mRCC)の1次療法を対象とし、TECENTRIQ(R)(atezolizumab)とAvastin(R)(bevacizumab)併用療法について検討した第3相臨床試験、IMmotion151試験において良好な成績を示した、と発表した。
中外製薬は、ロシュ社と戦略的アライアンスを締結している。今回の発表は、ロシュ社が発表した英文のプレスリリースの一部を和訳・編集したもので、表現や内容は英文が優先するとのこと。
併用療法で病勢進行または死亡リスクが26%低下
IMmotion151試験は、主要評価項目の1つPDL1(Programmeddeath-ligand1)の発現が認められる患者について、主治医評価による無増悪生存期間(PFS)の延長を示した。
免疫チェックポイント阻害剤TECENTRIQと血管新生阻害薬Avastinの併用療法を受けた患者は、sunitinib単剤療法による治療を受けた患者と比較し、病勢進行または死亡のリスクを26%低下させた(PFS中央値:11.2カ月vs7.7カ月)。
また、他の主要評価項目、全体集団(intent-to-treat:ITT)における全生存期間(OS)については、情報量と観察期間が不十分で結論が出ていない。
安全性プロファイルについては、全患者の治療に関連するグレード3/4の有害事象の発現頻度が、sunitinib単剤療法で54%、TECENTRIQとAvastinの併用療法では40%で、新たな安全性の懸念は認められなかった、という。
(画像は中外製薬株式会社のHPより)

中外製薬株式会社のニュースリリース
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