再発リスクの高い早期乳がん患者4,509名を対象
第一三共株式会社は2018年2月2日のニュースリリースで、アムジェン社と共同で推進するAMG 162(一般名:デノスマブ)の乳がん術後補助療法に関する国際共同第3相臨床試験(D-CARE試験)の結果概要が2018年2月1日付けでアムジェン社より発表されたことを伝えた。
D-CARE試験は、標準的な術前もしくは術後補助療法を受けている再発リスクの高い早期乳がん患者4,509名を対象としたプラセボ対照試験である。
主要評価項目は無骨転移生存期間、副次評価項目は無病生存期間、無病生存期間(閉経後女性集団)、全生存期間、無遠隔再発生存期間等であり、安全性及び忍容性についても評価対象となっている。
無骨転移生存期間の延長は未達成
今回のD-CARE試験の結果、主要評価項目である無骨転移生存期間の延長は達成できなかった。
なお、デノスマブについて、新たな安全性上の懸念は認められなかった。
また、試験結果の詳細は、今後、学会または論文で公表される予定となっている。
アムジェン社から日本での開発販売権を取得
デノスマブは、第一三共がアムジェン社から日本での開発販売権を2007年に取得し、デノスマブの60mg製剤について、2013年6月より骨粗鬆症治療剤「プラリア(R)皮下注60mgシリンジ」として国内で販売し、2017年7月に関節リウマチに伴う骨びらんの進行抑制の承認事項一部変更承認を取得している。
また120mg製剤は、2012年4月から多発性骨髄腫・固形癌骨転移による骨病変の治療剤「ランマーク(R)皮下注120mg」として販売し、2014年5月に骨巨細胞腫の承認事項一部変更承認も取得している。
第一三共は、引き続き、患者や医療関係者に新たな治療の選択肢を提供し、より一層医療に貢献していくと述べている。
(画像は第一三共株式会社のサイトより)

第一三共株式会社ニュースリリース
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