承認勧告を受領
中外製薬株式会社(以下、中外製薬)は1月29日、ロシュ社が、欧州医薬品委員会(以下、CHMP)から、血液凝固第8因子に対するインヒビターを保有する血友病A患者の出血予防を適応として、エミシズマブが承認勧告を受けたことを発表した。
エミシズマブは、中外製薬が開発したバイスペシフィック抗体で、欧州で迅速審査に指定されていた。活性型第9因子と第10因子に結合し、血友病Aの原因である第8因子の補因子機能を代替えする働きを持つ。
エミシズマブは、中外製薬とロシュ社、ジェネンテック社と共同で、第3相国際共同治験を実施。2017年7月には、国内でも製造販売承認を申請している。
また、2017年11月に、米国食品医薬品局(FDA)から、血液凝固第8因子に対するインヒビターを保有する成人及び小児の血友病Aの患者を対象として、承認されている。
全ての年齢層の患者に推奨
現在、インヒビターを保有する血友病Aに対する標準治療は、週に複数回の静脈内投与が必要であり、患者の負担も多い。
しかし、エミシズマブは、週に1回の皮下投与で治療が可能となり、CHMPから全ての年齢層の患者に推奨されているため、肉体的にも精神的にも負担を減らすことができるとしている。
(画像は中外製薬株式会社HPより)

中外製薬株式会社 ニュース
https://www.chugai-pharm.co.jp/