8000~10000万人に1人が罹患するとされる難病
窪田製薬ホールディングス株式会社は、2018年1月15日、スターガルト病治療薬候補「エミクススタト」の臨床第3相試験について準備を開始したと発表した。
スターガルト病は、8000~10000万人に1人が罹患するとされる難病。この第3相試験は、同剤が臨床第2a相試験において主要評価項目を達成したことを受けて、実施されるもの。
徐々に光受容体が損傷することで視力が低下する
スターガルト病は、徐々に光受容体が損傷することで視力が低下する遺伝性疾患。視野の欠損・色覚異常・歪み・ぼやけといった症状が生じる。約95%の症例は網膜に局在するABCA4遺伝子の異常に起因していると考えられており、症状の進行を抑制する治療法は未だ存在しない。
「エミクススタト」は、視覚サイクルに不可欠な酵素であるRPE65を抑制することで、視覚サイクルを調節し、ビタミンAの代謝率を低下させる薬剤。この作用により、スターガルト病の発症に関与すると考えられているビタミンA由来の有害代謝産物の産生が低下させ、網膜の機能維持を図る。
臨床第2a相試験の良好な結果を受けて
「エミクススタト」の臨床第2a相試験は、スターガルト病患者に対する同剤の薬理作用・安全性・忍容性を評価する多施設共同無作為化二重盲検試験として、米国にて実施された。結果、最大90%を超える抑制効果が見られ、安全性および忍容性も確認されたため、今回の第3相試験の準備開始に至っている。
窪田製薬は同試験について、出来るだけ早く開始できるよう具体的な開発計画を固めていくとしている。
(画像は窪田製薬の公式ホームページより)

スターガルト病治療薬候補「エミクススタト」、臨床第3相試験の準備を開始 - 窪田製薬ホールディングス株式会社
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