新しい作用機序を有する統合失調症治療薬
大塚製薬株式会社は、2018年1月19日、統合失調症治療薬「レキサルティ錠 1mg」「同2mg」の国内製造販売承認を取得したと発表した。
「レキサルティ錠」は、大塚製薬が創製した化合物であり、Serotonin-Dopamine Activity Modulator(SDAM)と呼ばれる新しい作用機序を有する薬剤。
治療薬の服薬継続が難しい統合失調症
統合失調症は、考えや気持ちがまとまらなくなる状態が続く精神疾患。幻覚・妄想・思考障害・感情の平板化・意欲の欠如といった症状が現れ、結果として社会生活や就業が困難な状態へ陥る。思春期から40歳くらいまでに発病し、長期にわたる治療が必要になる場合もある。
しかし同疾患では、病識の欠如・アカシジア・鎮静・体重増加といった副作用のため、治療薬の服薬継続が難しいケースも多い。服薬の中断は疾患の再発につながるため、より安全性や忍容性の高い薬剤が求められていた。
急性期統合失調症患者に対して有効
「レキサルティ錠」は、ドパミンD2受容体およびセロトニン5HT1A受容体に強く結合してパーシャルアゴニストとして作用し、セロトニン5HT2A受容体にはアンタゴニストとして作用する薬剤。国内外の臨床試験では、急性期統合失調症患者に対して有効であり、長期投与においても効果の維持が確認された。また、服薬継続に影響を与える有害事象についても、発現割合が低いと確認されている。
大塚製薬は今後も、精神疾患・神経疾患・がんを最重点領域とした研究開発を進めるとしている。
(画像は大塚製薬の公式ホームページより)

新規抗精神病薬「レキサルティ錠」 統合失調症の適応で国内製造販売承認を取得 - 大塚製薬株式会社
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