効能・効果は、気管支喘息
アストラゼネカ株式会社は、2018年1月19日、呼吸器領域の生物学的製剤「ファセンラ皮下注 30mgシリンジ」の国内製造販売承認を取得したと発表した。
この承認は、「気管支喘息(既存治療によっても喘息症状をコントロールできない難治の患者に限る)」を効能・効果とするもの。
喀痰中や気道組織中に潜在する好酸球まで除去
コントロール不良の重症喘息は、死に至ることもある過酷な疾患。患者は、頻回な症状増悪や呼吸機能の低下という身体的な負担に加えて、QOLの著しい制限など社会経済的な負担を余儀なくされる。
また重症喘息患者の約50%では、好酸球値が高い傾向がある。好酸球レベルが上昇すると、気道炎症や気道過敏性を引き起こし、結果として喘息増悪や呼吸機能の低下を招く。
「ファセンラ」は、ヒト化抗IL-5受容体αモノクローナル抗体製剤。血中だけでなく、喀痰中や気道組織中に潜在する好酸球まで除去する作用を持つ。
倫理的無償提供を、薬価収載までの期間に実施
今回「ファセンラ」が取得した承認は、年間喘息増悪率の変化を評価した主要第3相国際試験SIROCCO試験などの試験結果に基づくもの。
なおアストラゼネカは、厚生労働省の定める保険外併用療養費制度のもとで、薬価収載までの期間、同剤の倫理的無償提供を実施する。重症喘息患者が、一刻も早く同剤の治療を開始できるための提供だという。提供は、各施設の受け入れ準備が整った時点から開始され、薬価収載前日に終了する。
(画像はアストラゼネカの公式ホームページより)

呼吸器領域の生物学的製剤「ファセンラ」が国内製造販売承認を取得 - アストラゼネカ株式会社
https://www.astrazeneca.co.jp/