思春期から成人期にかけ発症する統合失調症
ヤンセンファーマ株式会社は、2018年1月15日、統合失調症発症予測のバイオマーカーの開発に関する共同研究を実施すると発表した。
統合失調症は、思春期から成人期にかけて発症する疾患。この研究は、国立精神・神経医療研究センター、富山大学、東邦大学、奈良県立医科大学、久留米大学、そして千葉大学が、同社と共同で実施する。
早期介入の妥当性を担保するバイオマーカー
近年の研究により、統合失調症の患者は、発症前に前駆期を示すことが明らかになった。そして、こうした状態を示している人々は、超ハイリスク群(UHR)とされている。
超ハイリスク群への早期介入は、統合失調症の発症予防および機能低下の予防に役立つことが期待されている。しかし、どのような人にどのような介入を行うべきかの判断は、医科学的にも社会的にも難しい。
発症予測のバイオマーカー開発は、UHRに対する早期介入の医科学的な妥当性を担保しうる。また、今後の統合失調症治療に対する大きく貢献する可能性があるため、期待されていた。
研究期間は、2020年12月までの3年間
ヤンセンファーマが今回実施する共同研究では、統合失調症のバイオマーカー候補としてUHR群で異常が報告されている睡眠の異常とサイトカインの測定を行う。健常者との違いを検討した上で、さらにUHR群では1年間の縦断的な測定を実施。精神症状の変動とバイオマーカーの変化の関連を検討するとしている。
同社はこの研究により、発症予測に役立つバイオマーカーの確立を目指す。研究期間は、2020年12月までの3年間を予定しているという。
(画像はヤンセンファーマの公式ホームページより)

統合失調症発症予測のバイオマーカーの開発に関する共同研究を実施 - ヤンセンファーマ株式会社
http://www.janssen.com/japan/press-release/20180115