早期開発段階から商業化まで共同で取り組みへ
武田薬品工業株式会社は9月21日、インド製薬大手のZydus Cadila社と、チクングニア熱に対して提携して取り組む契約を締結したと発表した。
デング熱やジカ熱と同じく、ネッタイシマカやヒトスジシマカの媒介により感染するチクングニア熱は、アフリカ、アジア、インド亜大陸における新興感染症。近年は、その媒介蚊の生息範囲がヨーロッパや南北アメリカ大陸にまで拡大し、懸念されている。
米国疾病対策センター(CDC)によると、チクングニアウイルス感染の予防ワクチンや治療薬は現時点で存在しない。今回の契約により、武田薬品とZydus Cadila社は、チクングニア熱ワクチンについて早期開発段階から商業化に至るまでの、幅広い内容に関して共同で取り組むことになる。
両社ワクチン開発に向け意欲を示す
武田薬品のGlobal Vaccine Business UnitのChief Operating OfficerであるRahul Singhvi氏は、Zydus Cadila社との契約について「Zydus Cadila社と提携できることを大変嬉しく思います。チクングニア熱は、ワクチンにより予防することが可能であり、提携によりワクチン開発を加速させ、ワクチンを一刻も早く届けることができると確信しています」などとコメントした。
またZydus社グループのChairmanおよびManaging DirectorであるPankaj R. Patel氏は、次のように述べている。
「チクングニア熱は、発展途上国での罹患率が非常に高く、人々に苦痛と障害をもたらします。このたび、極めて重要な研究開発について武田薬品と協力して取り組み、Zydus Cadila社の開発力を活用することは、チクングニア熱の予防に向けた重要なステップとなります」と述べている。
(画像はプレスリリースより)

武田薬品工業株式会社 ニュースリリース
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