再生医療等製品・生物由来技術部会が了承
株式会社ジャパン・ティッシュ・エンジニアリングは、9月16日、同社の再生医療等製品「自家培養表皮ジェイス」の先天性巨大色素性母斑への適応拡大が了承されたと発表した。
この了承を行ったのは、厚生労働省 薬事・食品衛生審議会 再生医療等製品・生物由来技術部会。同社は、富士フイルムグループにおいて「ジェイス」の適応拡大を目指している。
2016年1月に一部変更承認申請を提出
先天性巨大色素性母斑は、生まれつき黒褐色のあざが体の広範囲にみられる疾患。悪性化した場合、皮膚がんになる危険性があるとされている。従来は、母斑を切除して縫い合わせたり、体の他の部位から採取した患者自身の正常な皮膚を移植したりする治療が行われてきた。しかしこの治療は、母斑が大きい患者には適さないなどの課題がある。
「ジェイス」は、重症熱傷を適応対象として2007年に製造販売承認を取得した国内初の再生医療等製品。ジャパン・ティッシュ・エンジニアリングは、「ジェイス」の先天性巨大色素性母斑への適応拡大を目指し、2016年1月に一部変更承認申請を厚生労働省に提出していた。
患者の負担軽減が期待できる
「ジェイス」による先天性巨大色素性母斑の治療は、患者自身の皮膚組織を培養することで製造した「ジェイス」を患者の母斑切除部に移植する形で行われる。この治療は、少量の組織採取から広範囲の治療が可能であり、患者の負担軽減が期待できるという。
ジャパン・ティッシュ・エンジニアリングは今後も、自家培養表皮のさらなる適応拡大を目指すと共に、患者のQOL向上に貢献するとしている。
(画像はプレスリリースより)

自家培養表皮ジェイスの先天性巨大色素性母斑への適応拡大 - 株式会社ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング
http://v4.eir-parts.net/v4Contents/