プラセボ群に対する有意差は認められず
アステラス製薬株式会社は、9月20日、サイトメガロウイルスワクチン「ASP0113」について、腎臓移植患者を対象とする第2相試験の結果を発表した。
同ワクチンは、アステラス製薬と米Vical社と共同で開発しているもの。同試験において同ワクチンは、主要評価項目であるサイトメガロウイルス血症の発現率において、プラセボ群に対する有意差が認められなかったという。
米国と欧州でオーファンドラッグ指定
「ASP0113」は、臓器移植患者および造血細胞移植患者においてサイトメガロウイルス感染症およびそれに伴う合併症を抑制すべくデザインされた、二価DNAワクチン。
同ワクチンは、臓器移植患者および造血細胞移植患者におけるサイトメガロウイルス感染抑制の治療薬として、米国および欧州にてオーファンドラッグ指定を取得。アステラス製薬は2011年7月、同ワクチンの全世界における開発・商業化に関する独占的ライセンス契約をVical社と締結し、開発を進めている。
サイトメガロウイルス血症発現率を比較検証
腎臓移植患者を対象とする「ASP0113」の第2相試験は、欧州・米国・オーストラリアで実施されている。同試験では、同ワクチン初回接種後1年間における腎臓移植患者のサイトメガロウイルス血症発現率を、プラセボ群と比較検証された。
結果、両群間で有意差は認められなかったとしている。また、副次的評価項目であるサイトメガロウイルス関連疾患の発現率およびサイトメガロウイルス感染治療のための抗ウイルス療法の使用率も、プラセボ群と比較して有意差が認められなかったという。

サイトメガロウイルスワクチン(ASP0113)腎臓移植患者を対象とした第2相試験結果のお知らせ - アステラス製薬株式会社
https://www.astellas.com/jp/corporate/