サンドイッチELISA法を用いた測定キット
株式会社免疫生物研究所は、9月13日、研究用試薬「Titin-N fragment Assay Kit - IBL」の製造販売を開始すると発表した。
同試薬は、筋肉の損傷・崩壊により尿中に排出されるタンパク質・タイチンの分解断片に対する、サンドイッチELISA法を用いた世界初の尿による測定キット。
「Titin-N fragment」を高感度に検出
タイチンは、筋肉細胞に存在する非常に大きなタンパク質。タイチンの断片は、筋ジストロフィー患者、中でもデュシェンヌ型筋ジストロフィーと呼ばれる患者の血清や尿中において、高濃度に検出されることが報告されている。
今回同社が開発した「Titin-N fragment Assay Kit-IBL」は、尿中のタイチン断片「Titin-N fragment」を高感度に検出することができる。そのため、検体の採取が容易であり、治療効果判定は病態の確認を正確かつ容易となる。また、スポーツや筋肉労働などに依る筋肉の損傷・崩壊についてもモニターが可能となるため、多様な用途が想定されるとしている。
デュシェンヌ型筋ジストロフィーにおいて活用
「Titin-N fragment Assay Kit - IBL」は、特にデュシェンヌ型筋ジストロフィーにおいて活用されると、同社はする。
デュシェンヌ型筋ジストロフィーは、筋線維の変性・壊死を主病変とし、進行性の筋力低下をみる遺伝子疾患。現在は、血中クレアチンキナーゼの測定で筋肉損傷状況の確認が行われているが、定期的な採血が必要であるため小児には負担が大きく、非侵襲性のマーカーが必要とされていた。
同試薬の販売開始時期は、本年10月頃の予定。

研究用試薬「Titin-N fragment Assay Kit - IBL」の製造販売に関するお知らせ - 株式会社免疫生物研究所
http://www.ibl-japan.co.jp/direct/topics/