有意に症状の減少が確認
アストラゼネカ株式会社(以下、アストラゼネカ)は9月9日、アストラゼネカ英国本社が同月5日に重症の好酸球性喘息患者を対象とした抗好酸球モノクローナル抗体Benralizumabの第3臨床試験で、症状の憎悪頻度が有意に減少したことを発表した。
今回の臨床試験は、標準治療薬に加えてBenralizumab 30㎎を4週間ごとに投与する試験と、最初の3回は4週間ごとに投与し、その後8週間ごとに投与する試験の2つである。
その結果、喘息憎悪の年間発生率の低下、肺機能の改善、喘息症状の改善がみられたとしている。この結果は、後者の試験で得られ、前者の試験では後者を上回ることがなかったとしている。
また、年3回以上の高頻度で喘息憎悪が起こる患者において、憎悪率の減少や喘息の症状スコアに関してより大きく改善されたとしている。
2016年中にFDAとEMAに承認申請予定
この結果は同じく5日に欧州呼吸器学会国際会議でも発表された。重症喘息は、世界に3億1,500万人いるとされ、2020年には4億人にまで増加するとも言われている。
Benralizumabは早期に直接好酸球をほぼ除去するとして、既に確認されている。アストラゼネカは今回の試験のデータも合わせて今年中に米国食品医薬品局(FDA)と欧州医薬品庁(EMA)での薬事承認申請する予定だ。

アストラゼネカ株式会社 プレスリリース
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