被験者募集のリーディングカンパニー、クロエ
株式会社クロエは、9月8日、オーファンドラッグ開発を支援する希少疾患特化型被験者募集サービス「Orphan Disease Recruitment Quick Package」の提供を開始した。
同社は、被験者募集のリーディングカンパニー。今回開始されたサービスは、同社のグループ会社である株式会社クリニカル・トライアルと共同で提供されている。
被験者の確保が極めて難しい希少疾患
製薬企業の創薬対象は近年、患者数が多く市場規模も巨大な生活習慣病といった疾患に集中している。しかし、それら疾患の治療薬は飽和状態となりつつあり、特許切れによる後発医薬品への転換も予想されるようになった。そのため新薬開発の方向性は、既存薬では治療困難な「アンメット・メディカルニーズ」を満たすオーファンドラッグへと移行しつつある。
しかしオーファンドラッグは、その対象が希少疾患であるため、治験および臨床試験に協力してくれる被験者の確保が極めて難しい。クロエも、多数の製薬企業から希少疾患領域での被験者募集において相談を受けているという。こうした状況を受け同社は、「Orphan Disease Recruitment Quick Package」の提供開始に至ったとしている。
新薬開発と疾患に悩む人々に貢献
「Orphan Disease Recruitment Quick Package」は、約70万人のボランティアデータベースに対して、無料で治験参加意思と治療状況調査を事前に実施する。ボランティアデータベースには、「IgA腎症」「サルコイドーシス」「特発性大腿骨頭壊死症」「ベーチェット病」「色素性乾皮症」などの希少疾患例が登録されているという。
同サービスではまた、治験専門コンタクトセンターでの簡易スクリーニングなども実施する。クロエは今後も、臨床試験支援を通して新薬開発と疾患に悩む人々に貢献するとしている。

希少疾患に特化した被験者募集サービス「Orphan Disease Recruitment Quick Package」の提供を開始 - 株式会社クロエ
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