HP-3150の第2、第3臨床試験の結果を公表
久光製薬株式会社は(以下、久光製薬) 8月29日、経皮吸収型非ステロイド性疼痛治療剤のがん疼痛における第2、第3臨床試験の結果を公表した。
それによるとがん疼痛患者を対象としたプラセボを用いた比較検討の結果、有意差をもって有効性があるとは認められなかったとしている。
この経皮吸収型非ステロイド性疼痛治療剤(HP-3150)は、昨年7月に臨床試験が開始されたもので、久光製薬は本年度中の製造承認販売を目指していた。また、先月には第2相臨床試験の結果も発表し、腰痛症患者を対象としたプラセボ比較については有効性を確認されている。
追加試験の実施について検討
久光製薬はTDDS技術(経皮薬物送達システム)を用いて様々な疾患に対応する経皮型の薬剤を研究開発している。このTDDS技術は、表皮から真皮、またそこから毛細血管に吸収されることで効果を発揮する技術だ。
今回のがん疼痛に対する薬剤の他にもパーキンソン病、アレルギー性鼻炎、統合失調症に対しても開発が進められている。また、平成26年にはこの技術が特許発明で「特許庁長官賞」に表彰されている。
久光製薬では、今回の本試験から詳細な分析をし、追加試験実施、開発継続できる可能性があるかを検討していくとしている。

久光製薬株式会社 ニュースリリース
http://www.hisamitsu.co.jp/company/pdf/news_release_160829.pdf