効率的な製造・品質管理法を研究
国立大学法人大阪大学とテルモ株式会社、そして大日本印刷株式会社の3者は、9月2日、再生医療に関する共同研究講座を開設したことを明らかにした。
同講座は8月より開設されており、再生医療製品の低コストで効率的な製造・品質管理法の研究が行われている。
それぞれの知見や保有技術を組み合わせて
再生医療製品の製造は、一般的に「手作業が多く製造コストが高い」「操作が煩雑で非効率」「細胞品質の均一性の担保が難しい」などの課題がある。これらの課題を解決すべく3者は、それぞれの再生医療に関する知見や保有技術を組み合わせて研究を行うという。
大阪大学はこれまで、心不全や重症角膜疾患等に対する世界初の再生治療法を発信し、iPS細胞を用いた治療などでも革新的な取り組みを進めている。テルモは、世界初の心不全治療用再生医療等製品「ハートシート」を製造販売済み。大日本印刷は、カラーマネジメントなどの情報技術を活用し、細胞画像解析による非破壊での細胞検査方法の開発を進めている。
装置の開発、品質検査法の確立
大阪大学の共同研究講座は、企業などの外部組織から資金、研究者などを受け入れて大学内に設置する研究組織。同学教員と企業研究者とが対等な立場で共通の課題について研究を行うことにより、優れた研究を促進している。
今回の共同研究講座では、細胞培養操作をロボット技術などで補助する装置の開発、そして細胞を破壊しない効率的な品質検査法の確立を、2019年までに目指すとしている。
(画像はプレスリリースより)

大阪大学とテルモ、大日本印刷、再生医療による心臓病治療の普及を目指して、共同研究講座を開設 - テルモ株式会社
http://www.terumo.co.jp/pressrelease/