LED点滅で服薬時間を通知 服薬履歴のデータ保存なども
大塚製薬株式会社(以下「大塚製薬」)と日本電気株式会社(以下「NEC」)は9 月 7 日、脳梗塞再発抑制薬である抗血小板剤「プレタールOD錠」の、毎日の服薬をアシストする服薬支援容器の共同開発について合意したことを発表した。
共同開発する服薬支援容器は、LEDの点滅によって、患者に自動で服薬時間帯を通知するもの。また、錠剤を取り出したことを検知して、服薬した日時を容器のメモリーに自動で保存。
さらに、保存したデータをBluetooth Low Energy対応のスマートフォンや タブレット端末に送信するIoT機能を持つ。これにより患者自身や家族が服薬状況を把握できるほか、薬剤師が残薬管理・服薬指導に活用することも可能になる。
服薬履歴確認用アプリの開発・提供も予定
脳梗塞の再発抑制のためには、抗血小板剤を毎日継続して服薬することが鍵となるが「うっかり忘れ」「自己判断で中止」等の理由で、服薬率は半年で約 5 割まで低下するという報告がある。
また、厚生労働省の「平成25年度 国民医療費の概況」によると、脳梗塞の再発にともなう治療や介護の医療費は増加しており、脳血管疾患の年間医療費は 1 兆 7,730 億円に上った。
こうした背景から、両社は服薬支援容器の共同開発について合意に至ったとし、今後はスマートフォンやタブレット端末向けの服薬履歴確認用アプリも開発・提供予定だという。
両社は、大塚製薬が持つ、抗血小板剤の研究開発・販売を通じて脳梗塞の患者を支援してきた経験と、NECが長年培った超小型実装技術、センシング技術、人間中心設計を活用した容器設計等を組み合わせることで、患者にやさしい服薬支援容器の開発を目指すとしている。
(画像はプレスリリースより)

大塚製薬株式会社ニュースリリース
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